ジュリののほほん日記

スーツのポケットにある細長い縁取り

2016年10月06日
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スーツのポケットのフラップの上部には5ミリぐらいの細長い縁取りがあります。この縁取りは玉縁といい表生地と同じ素材を使いますが、ポケットにモノを入れる時など強度が掛かる部分なので生地を使って角度を変えて耐久性をとっています。

無地のスーツの場合にはわかりにくいですが、ストライプなどの柄生地の場合にはこの玉縁はよくわかります。表見頃にたいして90度真横に使うのは欧米の仕立て屋では一般的な仕様で、縞模様が横に入る使い方はしないのでストライプの場合でも玉縁は無地になります。

ところが日本ではストライプの場合には玉縁部分には斜め45度に使うスーツが多く、ねじったり引っ張られたりする箇所のため耐久性では45度斜め使いは正しい選択です。斜めストライプは海外ではめずらしいとされています。

イタリアのテーラーでは玉縁部分は立島を使ってきっちり身頃と合わせてくる高度なテクニックを使う職人もいます。